11歳
2006-11-25


きょうは生きていれば『ごお』の11歳の誕生日。
10歳まであと2ヶ月の日に、永遠の別れなんて悲しすぎた。
計画では、12、13歳まで『ごお』は元気でいて、
元気旺盛な『そらん』を横目に、二人ね高原でまったりとしている予定だった。
2度と会えないと思えるほどに、
まるで僕のために用意された贈り物、それが『ごお』。
賢くて、優しくて、笑顔が可愛くて、本当に喪ってさびしい。

『そらん』やジョンが可愛くないわけではない。
『そらん』の可愛さは格別なものがある。
運動能力や頭の良さは、むしろ『ごお』を凌ぐ。
覚えているコマンドなら優に『ごお』に10倍する。
だけれど、『ごお』のように囁くだけで僕の望むことを知り、
その望みに応える自然さはない。

11ヶ月に及ぶ闘病中、『点滴の時間だよ。ごお。』の一言で、
どこにいてもやってきて、すぐに寝転んで注射針を刺させてくれた。
ヘルペスで右手がほとんど使えずにいて、
何度も注射針を指しなおすことになっても、
嫌がりもせず、じっとし続けてくれていた。
病院で獣医にされたら暴れてさせようとしなかったのに、
どうして僕にはいやな顔せず黙ってさせてくれていたのだ。

シャンプーでも、はい右、はい左と言えば、
地面にごろりと横倒しになり洗うのに協力し、
乾かす段になっても、上を向いてといえば上を向き、
立てといえば立ち、まったくといってよいほど手間がかからなかった。

争いごとは好まず、ノーリードでいても僕をしっかりと意識し、
たとえどんなに興奮しても、呼べば収まる。
子犬時代から、手のかからないすなおないい子だった。
『ごお』に出会えたのは、僕の一生の奇跡なのだろう。

ああ、傍らにいない『ごお』。
何故、こんなにも早く去って行ったのだろう。
もっともっと一緒に生きていたかった。
もっともっと体の変化を気遣っていれば、
僕のためにあと5年いてくれたのだろうか。

さびしくて悲しいは、普段の時間では忘れている振りができても、
特別な日が近づくと、腹の底までずしりと来る。
[ごお]

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