『とら猫ミセス・マーフィー』シリーズ
2007-06-09


『町で一番賢い猫』 早川ミステリ文庫  ¥720  1990刊
『雪の中を走る猫』 早川ミステリ文庫  ¥760  1992刊
     リタ・メイ・ブラウン&スニーキー・パイ・ブラウン共著
  2007年限座゜位は第5作も邦訳発売済み

 スニーキー・パイはリタの愛猫だそうです。
飼い主と猫とでミステリーを共作しているんです。息のあったチームです。

 物語は人口3000人ばかりの
アメリカの田舎町クローゼットを舞台に展開されます。
住民たちはお互いをよく知っている。
そんな町で凄惨な連続殺人が起きた!
しかも犯人は住民たちの中に居る。町中が騒然とする中、 
女性郵便局長ハリーは核心に近づく。
そして、ハリーには犯人の魔の手が忍び寄る。

 愛するハリーを守るため、その愛猫=とら猫のミセスマーフィーと、
同じく飼い犬にしてマーフィーの親友=楽天家のコーギー犬ティー・タッカーが活躍するミステリーです。
犬や猫の仲間たちから情報を仕入れながら、
事件解決に立ち向かう2匹。いよいよの窮地に2匹は
いかにしてハリーを助けるのか?

 登場人物?(犬猫など)のキャラクターがおかしくて楽しめます。
動物たちが語る人間批判も一聴の価値があります。
人間模様も田舎町ならではの味が出ていて、
厳格なプロテスタントや、フェロモンたっぷりの女性、
家柄にこだわる資産家など
シリーズを通じておなじみのキャラクターが活躍していきます。

 アメリカでは結構人気があるようでシリーズは6作出ているそうです。
近く『スニーキー・パイの料理教室』も出版されると解説に出ています。
本邦においては、
赤川さんの『三毛猫ホームズ』みたいなもんと言えるのかな?と、思います。
翻訳もの特有の癖がありますが、
きっと楽しめるミステリー=推理小説です。
とくに、犬や猫が好きな人なら肩の凝らない軽い読み物なんでお勧めです!
 興味を持って読もうとするなら『町で一番賢い猫』から読んでね。
人間関係などは連作長編の形を取っていますので、
順番に読まないと魅力が半減してしまいます。

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