ビストロ温泉パタリロ
2008-04-10


魔夜峰央   白泉社   390円

『家政婦パタリロ』『奥様はパタリロ』に続く作品。
マリネラ国王としての本編とは、
パタリロというキャラこそ共通しているが、
全く別物のシリーズ。
『パタリロ西遊記』や『パタリロ源氏物語』とも関連はない。

『パタリロ!』の登場は衝撃的だったので、
『ラシャーヌ』とか『横須賀ロビン』など、
魔夜作品はずっと読み続けているが、
もはや惰性で読んでいるといって差し支えない状態になっている。

落語ネタや楽屋落ち、他の著名漫画のパロディーなど、
元祖『パタリロ』は不思議な魅力があった。
ゴキブリ走法、クックロビン音頭など、
思わず真似ていた自分がいるのだが、
もう限界なのだろうね。

パタリロとその仲間の登場するコミックは、
おおよそ100巻になるが、もはや新しいものはないし、
新たなギャグの導入も難しいようだ。

このように書いているからといって、
この作品が面白くないといっているのではない。
面白くなくなっているのなら、
いくら惰性でも、読ことはないだろう。

100億の借金に苦しむ越後屋の跡取り息子・波多利朗は、
借金の多さから親戚にも見放されていた。
アラファト家政婦協会に拾われ、
家政婦として働き始めた。『家政婦パタリロ』
そこで鍛えられ、料理の腕も一流になり、
また先輩家政夫・おクマさんと出会い、
アメリカで代理奥様をこなすなど、
借金返済のためあくどく商売を展開していた。『奥様はパタリロ』

代理奥様業に見切りをつけ帰国してきたのが本作品の設定である。

二人はパタリロの料理の腕で一儲けしようと画策。
都内で格安物件を探してくる。
ところがその物件は次々と経営者が失踪しているらしい。
おまけに変なマンホールまである。
魑魅魍魎の類が巣くっているのだ。
魑魅魍魎の類を退治したところ温泉が噴出し、
ビストロ温泉パタリロを回転した。

ところが…。
魑魅魍魎はいなくなったわけではなくて、事件が続出。
果たしてパタリロたちは一攫千金、二獲万金の夢がかなえられるのか!

と、いう話です。

パタリロ特有の欲をかきすぎたための皮肉なエンディングは健在。
[読書]

コメント(全2件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット