火事場泥棒のような寄付金募りにご注意。
2011-03-13


今回の地震と津波被害救済をうたった数々の募金の呼びかけが始まっているようだ。
たいていのものは真摯になされているようではあるが、
なかにははっきりとしない団体のものもあるようだ。
有効な寄付先であるかどうかはしっかりと見極めたい。

また被災地の動物救援については、
要請があり次第、緊急災害時動物救援本部が設置されるという。
その構成は以下の諸団体の連合となる。

 社団法人日本獣医師会  財団法人日本動物愛護協会
 社団法人日本動物福祉協会  公益社団法人日本愛玩動物協会
 社団法人日本動物保護管理協会

で、現在のところ設置はまだのようだが、
被災地の状況把握が確実なものになれば
きっと稼働しだすと思われる。

これまでの経過の中でも、
災害時の愛玩動物保護を巡ってはトラブルがあったようだ。
いい動物を横領しようという動きが過去にあったようだ。
獣医師広報版にうかがわせる記事がある。
[URL]

今回の東北関東での地震と津波の被害は筆舌に尽くしがたいものがあり、
地震発生後丸二日を過ぎた今でも、
被害の全貌が明らかとなっていない。
断片的な情報をつなぎ合わせると、
本来被害情報を把握する立場である行政、
あるいは地域の警察・消防が機能を失ったため、
実際の被害状況の把握だけでも、
まだ時間を必要とするようだ。
死者は1万名を超えるという予測もなされている。
あまりの出来事に悔みを口にするのも不謹慎と思える。

阪神淡路の地震も被害は深刻であったが、
今回の地震に比べれば被害の程度は限定的であった。
神戸から直線で50キロの我が家では震度5の揺れのみだったし、
津波が町を襲ったこともない。

そんな状況であっても電話はつながりにくかったうえ、
現地にボランティアに行くにも手段がないという状況が続いた。
そういう状況の中、復旧ボランティアに車で出立した人たちの述懐に、
やみくもに行くことで現場の混乱を大きくさせてしまったとの反省が残されている。
食事一つにしてもそうだ。
被災者にさえいきわたる状況でないのに、
ボランティアがろくな働きもできないのにいるため、
貴重な食料と水を消費する。
災害復旧のために必要な道具も持たずに行ったため、
いるだけで何もできないばかりか、
足手まといになっただけだったとの反省もあるった。
車で向かったため、支援物資を運ぶ車両を妨げただけという、
笑えない事態もあった。

まずはノウハウを持った集団が情報把握と誘導路の確保し、
現地の状況がわかるまでは、
義侠心だけで現地に行くことを控え、
後方でできる準備をして待つことが有効だという。

愛玩動物を避難させたいという飼い主の心情はあろうが、
そのための動きが混乱を招かせる結果につながっては本末転倒。
被災地への支援は、物心ともに必要とはいえ、
まず犬猫ありきではないだろう。

災害への支援金も、最大限に現地にもたらされるようするのがよく、
特定の団体が自身の口座に集めたものであっても、
そこが直接差配するのではなく、
災害対策本部なりが集中運用するなどするほうがよいに決まっている。

ましてや犬を救うための支援金を募ったのに、
満足な報告さえしないばかりか、
余剰金を団体内にプールしたまま、
私たちに寄付されたのだから使い方に文句をつけるなと言い放つ。
そういう団体へ支援してしまっては、
送った善意は浮かばれない。

わずか15名ほどの団体が、
東北全県と関東の一部の被災地に出かけてできることなど、
たかが知れている。
せいぜい数十匹も引取れたなら上首尾といったところだ。

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