守護天使 みんなのキズナ
2011-11-06


上村佑    宝島社    505円(別)

「守護天使」の続編。
[URL]
村岡から啓一に電話があった。
「村岡の命を助けたければ200万円用意しろ。」
ヤマトとともに集金した金を流用して助けに向かう。
そこには巨漢の男・ゴローと手錠でつながれた村岡がいた。

ゴローは、発達障害があってのことなのか、
肉体の強靭さは凄まじいほどなのだけれど、
ヒーローへの憧憬を抱いたままの純粋な心を持つ男だった。
やくざ組織に利用され悪事に染まるゴローを助けたい。
200万円はそのための資金だった。
が、そのときすでに
裏社会でのし上がろうとする暴力組織から唆され、
ゴローは日本最大の暴力組織・狭仁会会長を弾いていた。

その殺人は狭仁会No2の野望も絡んでいた。
秘密を維持するため、ゴローと村岡は、
狭仁会からもむ伊地知組からも追われる羽目になる。
ついでと言っちゃなんだけれど、
啓一とヤマトは警察からも追われる羽目となる。

手助けしてくれるのは、SNSで啓一とネ友の会員たち。
無事彼らは苦境を乗り越えられるだろうかといったところ。
設定はチープですが、ネ友たちの個性がなかなかにいい。

本作では啓一の嫁の勝子がパワーアップして登場している。
もはや人ではありません。
ターミネーターをも凌駕しています。
何より怖いのは勝子です。
全巻で登場した麻美もヤマトへの愛情全開になり、
もはやこの一団無敵ですね。

結末のつけ方は、なんというべきか。
発端とは異なる部分もあり座りが悪くなっています。
バッド・エンディングになっています。
でも、どうせなら最悪のパッドエンディングでもよかったんじゃないかと思います。

変に最低限の人情を残したところが甘々です。
この終わり方では次作の展開は不可能と思われますが、
やっちゃうのかなあ。
[読書]

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