BOSE 501Z
2015-10-03


BOSEのスピーカーに注目したのは
京都のジャズ喫茶で901を耳にしてからだ。
比較的小ぶりなスピーカーなのに、
豊かな低音、つややかな中高域を持っている。
とても気持ちのいい音が出るスピーカーに驚かされた。

当時のジャズ喫茶は、Tannoyの同軸、JBLの4343や4344、
ALTEC A-7にA-5といった大ぶりなスピーカーが多くて、
いい音だと思っても、いい値段がするばかりか、
フロア型のスピーカーを家庭で鳴らすなんて考えられなかった。

知り合いなどA-7をj自室に入れたら、
寝る場所がなくなったと嘆いていた。
もちろんジャズ喫茶で鳴らすような音でも聞けない。
この手のスピーカーはパワーを入れてやらないと、
まともに鳴りやしないのだ。
でもいい音にあこがれる。無理を調子で突っ走ってしまうのが、
オーディオ好きになったものの性なのだ。

そういうなかで901(たぶん901W)には、
びっくりしてしまった。
30cmユニットを搭載したブックシェルフ程度の大きさで、
その大きさをはるかに超えた豊かな低音、
のびやかな高域、音場感。
10cmな程度のユニットだけで構成されているとは信じられなかった。
価格も4343など定番スピーカーより安かったからなおさらだ。
圧倒するエネルギー感では定番スピーカーがいいが、
関節音を主体とした聞き場所を選ばないことが強く印象に残った。

BOSEのスピーカーでは301MM も印象に残っている。20cmウーハーに6cmほどのツイーターという構成で、
ウーハーに対してツイーターが45度ほど傾いていて、
ツイーター前面に音の方向をコントロールするフィンがあり、
聞き手の環境により適宜調整するようになっていた。

301MM は出入りしていたレコードショップが導入したので
その調整をいろいろ試すのにも立ち会っている。
調整次第で、パーソナルにも、パブリックにもできる、
本当に特異なスピーカーだと感心した。

901と同じく、一つ一つの音を追求していくという方向ではなく、
音楽総体を楽しむという方向で造られていると感じた。
20cmとも思えない豊かな低音感もあった。
高域にも自然感があった。

この二つのスピーカー体験で、
アパート住まいの身の上では、
JBLもTannnoyも宝の持ち腐れ。
BOSEなら、結構いけるのじゃないかと考えた。
BOSE欲しいなと思い続けていた。

この当時、BOSEは意欲的なスピーカーを続けざまに発表している。
101はすでにあった。501もすでに発表していた。
101では低温が弱いし、501はいまいちピンと来なかったりで、
1980年代半ばは、いいのがないかと、物色していた。

そんな時に登場したのが501Xだった。
501Xは501Zと、ほぼ同じ構成で、ベースボックスが木製だった。
また、ベースボックスも利きを制御できるようになっていたと思う。
かなり購入に前向きになっていたが、
ポーズのアンプが推薦されていた記憶がある。
また、ベースボックスが制御する点で
(後のスーパーウーハーとは仕様が違う)、
バランスを崩してしまうえのじゃないかとの疑念があり、
購入をためらっていた。

次いで発表されたのが501Zだ。
1988年に発表され、発表年か、その翌年に購入した。
確か10万きれで買ったはずだ。
値引き率が低かったので、発表直後に買ったのかもしれない。

ベースボックスは単体では制御できなくなり、
アンプ側のコントローラに任せられた。
このことで、どのアンプとも組み合わせても
高域と低域が自然なつながりを保ち、
再生できるようになったのではないかと思った。
16cmユニットが二つ収められていて、
クロスオーバーが低域側で複数に分けられていたようにも思う。
あと、ベースボックスは木製から樹脂製に改められ、

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