2022-03-11
橘もも
映画のノベライズである。
映画のノベライズとしてありがちな軽さである。
怪獣映画は昔好きだった。よく見た。
巨大生物が暴れまわって破壊の限りを尽くすが
人類または異星から来たヒーローによって退治される。
ふつうはここで物語が終わってしまうのだが
そこからを描くのがこの作品となる。
巨大怪獣をどう処理するかはウルトラマンだったかセブンだったかで
シーボーズを怪獣墓場に送り届ける回くらいしか記憶にない。
たしかに死がいの処理はいろいろと面倒がありそうだ。
巨大生物を観光資源にしようとしたり、
その処理をどうするかで組織間対立が生まれたり、
そういうのは起こりうるだろうなと思う。
そこのところをもっと上手に描き切れば素晴らしい小説になるのに、
映画から逸脱しきれていないようでうすっぺらな物語になっている。
怪獣と戦うのではなく、後始末に立ち向かうヒーローというのが面白さなのだろうが。
もっと人間の無責任さをえぐったら良かったと思う。
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