西尾維新 講談社 ¥840 (税込)
「きみとぼくの壊れた世界」
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「不気味で素朴な囲われた世界」
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に続く「きみとぼく」シリーズの3作目。
結論だけ言うと、この作品に評価すべき点は何もない。
時間が無駄。金が無駄。
先に2作品を読んで、失望したのに、読んでしまった自分が情けない。
ライトノベルのミステリーとの評価があるようだが、
そもそもミステリとしてのルールは無視している。
だからミステリとも認めがたい。
本作品は、「きみとぼくの壊れた世界」の登場人物、
病院坂黒猫と櫃内様刻が登場する。
途中、第2作の中心人物、串中弔士も登場させている。
ストーリーは、黒猫が親族から受けた相談を解決するため、
様刻を誘いロンドンに向かうというもの。
相談内容は、英人作家が書いた新作小説が、
読んだものが死ぬという呪われた小説ではないかと、
著者の悩みを晴らすと設定している。
そのための旅行なのだが、
往路の飛行機内で殺人事件が発生,
物理的には容疑者は様刻のみ、
どういう風に物語を進めるのかと期待してみたら、
作中小説という肩透かし。以後ずっとその繰り返し。
メタ小説のつもりなのかもしれないが試みが成功しているとは感じられない。
作品の最後までその繰り返しで、
最後の落ちまでずっと同じ。
メタ小説を読んだことがなければ新鮮に感じられるのかもしれないが、
メタ小説を一冊でも読んだことがある読者なら、
舐めとんのか!金返せ。
と、なるに違いなし。
もう、この著者の作品は読まぬが吉。
それにしても、病んだものしか登場しない小説を書いていて、
西尾維新、精神的に大丈夫?
こんなものを喜ぶ読者がいる。それ自体も驚異。
閉塞感がそこまで深刻なのだとすれば、それもまた脅威。
若さから遠くなった僕にとっては、
この作品群に魅力のかけらも見出せない。
、
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