2011-01-17
畠中恵 新潮文庫 514円
「しゃばけ」シリーズ6冊目。
皮衣という高次の妖の孫だが、
人ならぬものを見ることができるという以外、
何の特別な力もない、
ばかりか病弱でいつでも死んでもおかしくない
大店の一人消す子・一太郎と若旦那と仲間たちが、
江戸の町で大活躍する人気シリーズだ。
これまで文庫化されたものは読んできたが、
そろそろ飽きてきた。
一つ一つの物語は、なるほど面白い。
テンポもよいし、笑いもあれば泣きもある。
安心して読める佳作だとは思っている。
が、結局のところは妖を登場させる必要などないじゃないかと思う。
確かに妖がかかわることで、
独特な雰囲気を作り出すのに成功しているのだけれど、
必然という気がしない。
佐助や仁助などという若旦那の守り役も、
大妖とされ人離れの能力を示しもしているが、
妙に人間臭くなりすぎているように思ってしまう。
なんか繰り言ばかりになったけれど、
たぶん次が出たらやっぱり買って読んでるには違いない。
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